無料保険相談のカラクリや利用するデメリットは?利用する際の注意点を解説

無料保険相談窓口は、保険の加入や見直しを検討している人が、気軽に相談できる便利なサービスです。ファイナンシャルプランナーなどのお金や保険に関する資格を持った相談員に相談できます。スケジュールに合わせて利用でき、さまざまな保険会社の商品の中から相談者に最適なプランを提案してくれるのが魅力です。

しかし「なんで無料なの?」「無理に契約させられる心配はないの?」と不安に思う方もいらっしゃるでしょう。

実は、保険相談が無料なのには、保険相談窓口がしっかり利益を得られるカラクリが存在するのです。

この記事では、無料保険相談のカラクリと、無料保険相談をうまく活用するポイントを解説します。保険相談を利用したいと思っている方は、保険相談窓口選びの参考にしてください。

目次

無料保険相談のカラクリは?

無料保険相談のサービスをタダで利用できるカラクリは、保険相談窓口は保険会社から「販売手数料を受け取っている」ことです。

無料保険相談窓口を運営しているショップは、各保険会社の販売を代理で行う「保険会社の代理店」になっているからになります。保険相談窓口の相談者に適切な保険を提案し、保険に加入してもらうことで、保険会社から販売手数料を受け取れる仕組みです。この保険会社から支払われる手数料が、保険相談窓口の収入源となります。

そのため、保険相談窓口は相談者から料金をもらう必要がなく、無料で保険相談サービスを提供できるのです。

保険会社からの販売手数料のために強引な勧誘は発生しない?

無料保険相談窓口は、保険会社からできるだけ多くの販売手数料を獲得するために、強引に勧誘する可能性はあるでしょう。保険相談窓口の相談員は、会社の収益となる販売手数料を獲得するために仕事をしていると言えるからです。

しかし、強引な勧誘や無理な契約を心配しすぎる必要がありません。なぜなら、顧客のニーズに合わせた保険を提案するよう、対策が講じられている無料相談窓口が多くあるからです。例えば、過度な営業や不快に思う対応があった場合に担当の相談員を変更できる制度がある窓口や、営業方針として強引な勧誘の禁止を掲げホームページ上に記載している窓口もあります。

保険会社から販売手数料を受け取るというカラクリがあるにしても、無料保険相談窓口のスタッフには誠実な相談対応が求められることになるのです。

カラクリのある無料保険相談は中立?

保険相談窓口は、保険会社から販売手数料を受け取るという仕組み上、必ずしも中立の立場とは言えません。保険相談窓口としても、より多くの手数料を獲得するように運営することは、企業として自然なことです。

無料保険相談窓口は、多くのショップで複数の保険会社の保険商品を代理販売しています。保険会社によっては、時期によっておすすめの保険を設けている場合があります。例えば、新商品が発売されたタイミングや保険会社の販売促進商品など。保険会社としてはおすすめ商品を売りたいので、代理店である保険相談窓口にも積極的に販売してもらえるように、販売手数料を高く設定した保険が存在するのも事実です。

しかし、保険会社が支払う販売手数料は公表されていません。つまり、保険相談の際に提案された保険が販売手数料が高い商品である可能性がありますが、相談者は販売手数料がいくらなのかわからない状態です。

そんな現状であっても、無料保険相談を上手に利用することで、できるだけ中立に近い状態で保険を提案してもらうポイントが存在します。

カラクリのある無料保険相談をうまく活用するには?

カラクリが存在する無料保険相談窓口をうまく活用するポイントは、次の4つです。

無料保険相談をうまく活用するコツ
  • 保険の知識を高めるために利用する
  • 複数の保険商品のメリットデメリットを説明してもらう
  • 複数の保険商品から比較できる保険代理店に相談する
  • 運営する会社の株主を確認する

ひとつずつ詳しく見ていきましょう。

保険の知識を高めるために利用する

無料保険相談は、保険の知識がない方でも気軽に利用できます。ただし、保険の知識がない状態で保険相談に望むと、相談員の説明に理解できない部分が多い状況になりやすいでしょう。勧められるがままに保険に加入するしかなくなる可能性もあり、カラクリにひっかかりやすくなる心配があります。

多くの相談窓口で、お金や保険の知識を豊富に持つ相談員が、保険の基本知識から説明してくれます。保険の知識に不安がある場合は、まず保険の知識を身に付けるために無料保険相談を利用するのも、ひとつの方法です。保険相談は保険の契約が条件になっているわけではありません。多くの保険相談の場合、2回以上の相談を行いながら自分に合った保険を見つけていきます。最初の相談は、相談窓口や相談員の雰囲気を確認するとともに、保険についてわからないことや疑問点の解決のための時間にするのもよいでしょう。

また、保険相談の前に下調べしておくことも大切になります。既に加入している保険がある場合は、保険の種類や保障内容を把握するために「保険証券」を準備しておきましょう。さらに、家庭内でどんな保険が必要なのかを話し合い、必要な保障内容の目星を付けておくことも、カラクリにひっかからないために有効な方法になります。

複数の保険商品のメリットデメリットを説明してもらう

自分に合った保険を選ぶためには、複数の保険商品を比較して選ぶことが大切です。同じ種類の保険でも、保険期間や保障内容に違いがあったり、保険料額や解約返戻金の有無なども異なります。本当に自分がいいと思った商品を選ぶためには、保険商品ごとのメリットとデメリットを説明してもらい正しく理解することが必要です。自分で商品の良し悪しを判断することで、無料保険相談のカラクリにひっかかる可能性を大きく減らせます。

保険相談の際に、ひとつの保険しか提案してもらえない時は注意が必要です。そんなときは「商品を比較したいから、他の保険商品も提案してほしい」と伝えましょう。

複数の保険商品から比較できる保険代理店に相談する

取り扱っている保険会社の数や商品の種類も、チェックが必要なポイントです。無料保険相談の窓口では、当然のことながら取り扱っている保険会社の保険しか提案できません。取り扱っている保険会社が少ない相談窓口では、そもそも提案できる選択肢が少なくなってしまいます。

取扱保険会社や取り扱っている保険の種類などは、ホームページで確認できます。保険相談の予約をする前に、無料保険相談窓口の公式サイトで調べてみましょう。

運営する会社の株主を確認する

保険会社が、無料相談窓口を運営している会社の株主になっているケースがあります。その場合、相談窓口の運営会社は株主である保険会社の意向を無視できない構造になります。また、保険会社から「今月はこの保険を売ってほしい」「目標は〇件」など、販売要請がある場合もあります。保険相談窓口は、株主である保険会社からの要請を優先しがちになることが、容易に想像できます。

提案された保険が株主になっている保険会社の保険だった場合は、それ以外の保険会社の商品も紹介してほしいことを伝えましょう。もし顧客の要望をきちんと聞いてくれる相談員であれば、相談者の不安や希望をヒアリングしたうえで他の保険会社の保険商品も選択肢として提案してくれるはずです。

他の保険会社の取り扱いがあるにも関わらず、株主以外の保険会社の保険をひとつも提案してもらえない場合は要注意です。他の無料相談窓口への相談を検討する必要があるでしょう。

カラクリのある無料保険相談に引っかかった場合は?

無料相談窓口のカラクリに引っかかり、不本意に保険を契約してしまったことに気が付いた場合は、すぐに解約の手続きをしましょう。

まずは、クーリング・オフ制度が利用できるか確認します。クーリング・オフ制度は、商品を契約してから一定期間の間であれば、無条件で申し込みを撤回し契約をなかったことにできる制度です。保険契約に限らず、訪問販売や電話勧誘販売などの取引に適用されます。一定期間とは、保険商品の場合「契約した日を含めて8日以内」と定められています。「クーリング・オフ」について|独立行政法人国民生活センター)

もしクーリング・オフ制度を利用できない場合でも、解約手続きをするのもひとつの方法です。数か月分の保険料は無駄になってしまいますが、納得できないまま保険料を払い続けるよりも、一旦解約して改めて保険を選び直す選択も悪くありません。特に保障内容が合っていない場合は、すぐに新しい保険を探しましょう。せっかく保険料も払ったのにもったいない、と思ってしぶしぶ継続していても、必要な時に必要な保障が受けられないことになりかねません。

まとめ

無料保険相談は、タダで利用できるカラクリがあります。保険会社と代理販売契約を結んだ保険相談窓口は、相談者が保険を契約することにより、保険会社から販売手数料を受け取って運営されているからです。手数料が保険相談窓口の収入源であることから、完全に中立な立場で保険の提案を行っているか不安になる場合もあるでしょう。自分に合った保険を紹介してもらうためには、カラクリがあることをわかったうえで、うまく無料保険相談を活用する考え方が重要になってきます。

保険選びは、最終的には自分の意思で加入することが大切です。おすすめされた内容をすべて受け入れるのではなく、提案された保険商品を比較検討し納得したうえで保険に加入しましょう。無料保険相談で納得できるまで質問を重ね、自分にぴったりの保険を見つけてください。

目次